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2011年8月22日月曜日

GoogleがOpusをテスト中?

昨日から急に気温が下がってビックリですね。というか、少し肌寒いくらいです。24時間テレビのマラソン? に徳光さんが出てたけど、この温度はラッキーだったかも知れませんね。などと、どうでもいい出だしで始めちゃいましたが、久々にOpusの開発具合を確かめてみようと、メーリングリストを覗いていたら、興味深い投稿がされていたのでメモしておきます。

その前に「Opus」というのは現在開発中の多目的音声コーデックの事で、これが面白いのがOgg Vorbis等の開発で有名なXiph.Org Foundationが開発中の音声コーデック「Celt」とSkype社がSkypeで使用している「Silk」という音声コーデックを合体させた全く新しい音声コーデックって事なんですよね。ちょっとした不安要素として肝心のSkypeが何とマイクロソフトに買収されてしまうという事件? が起きてしまったという事なんですが、買収後にSkypeのビデオコーデックにVP8が採用されているので少なくとも当面はSkypeの方針は以前と同じままなのではないかと、個人的には思っています。

そんな感じで今注目のOpusなのですが、最近開発者用メーリングリストにGoogleの中の人が、社内でOpusをテストしているとコメントしていました。具体的にどのような目的のためにテストしているかは判りませんが最近のGoogleはウェブ上でのコミュニケーションツールに力を入れているので、自社製品にOpusを取り入れる準備をしているのかもしれませんね。例えばGoogle VoiceとかGoogle+で使われているビデオチャット「Google+ Hangouts」とかで……。

つい最近Googleは「WebRTC」というウェブブラウザー上で完結出来る音声、動画コミュニケーション用技術をオープンソースとして公開していますし、WebRTCに含まれる形で音声コーデック「iLBC」もオープンソースとして公開しています。このiLBCはGoogleが大人買いした「Global IP Solutions」という会社が開発していたコーデックでSkypeがSilkを導入する前に使用していた音声コーデックでもあります。

という事は少なくともSkypeではSilkの方が効率が良いと判断している訳です。更にCeltというプラス要素も加わっているOpusをGoogleがWebRTCのスタックの中に取り入れる事も有り得ない事では無いと思います。まぁそのためにははっきりとオープンソース・ライセンスである事が確認出来るのが大前提ですけど(笑)。

また最近気になったニュースでCeltの主要開発者であるJean-Marc Valin氏がFirefoxの開発で有名なMozillaに移籍したのも気になります。ニュースによるとFirefoxはWebRTCに参加を表明しつつ、独自に「Rainbow」というプロジェクトも進めているそうです。まだ詳しく調べていないので何とも言えませんが、Opus並びにSpeexの主要開発者であるJean-Marc氏が加入したという事はFirefoxにとって大きなプロジェクトになりそうな予感がします。

また我々オープンソース愛好者としてもJean-Marc氏のようなOSS開発者が「仕事」として、OSSの開発に取り組める状況というのはとても喜ばしい事だと思います。ちなみにOgg Vorbisの開発者であるMonty氏はだいぶ前からRedHatに席を置いてOgg関係の開発を仕事として取り組んでいるそうです。流石ですね。

関係ないですがGoogle VoiceというかGmail上からのGoogle Talkが遂に日本でも解禁されましたね。これでSkypeよりも安価にウェブブラウザー上から日本の固定、携帯電話に電話をかける事が出来るようになりました。しかもFirefoxやGoogle Chromeといったクロスプラットフォームなウェブブラウザーからです! いやSkypeも一応LinuxクライアントがありますけどMSに買収されてしまったのでこれから先の事を考えるとどうしてもねぇ(苦笑)。

本当はウェブブラウザー上からだけでなくSIP準拠なサービスとしてSIPクライアントを選ばずにGoogle Talkが使えるようになるのが一番なんですけど。少し調べただけですが一応Google VoiceもSIP準拠らしい? ので、そう難しい話でもない気はするのですけど。ただ各国の固定電話キャリアと無用な軋轢を生まない為とGoogleがやるには旨みが無いから積極的にはやらないのかなぁと。

Googleとしてはウェブ広告が流れるような仕組みにしないとやる意味はあんまりないですからね。その為のWebRTCなんでしょうし。まぁこれはGoogle Chrome OSにも関わっているのでしょうけど。とにかく早く標準化してオープンソースコーデックとして一般に公開して貰いたいですね。中途半端ですが今日はこのへんで。ではまた。

#外部リンク
Opus Audio Codec
http://opus-codec.org/

[codec] Listening tests at Google
http://www.ietf.org/mail-archive/web/codec/current/msg02688.html

WebRTC
http://sites.google.com/site/webrtc/

iLBC Freeware - WebRTC
http://sites.google.com/site/webrtc/ilbc-freeware

Skype、1対1のビデオ通話機能にビデオコーデックVP8を採用 | エンタープライズ | マイコミジャーナル
http://journal.mycom.co.jp/news/2011/08/05/038/

スカイプ、グーグルのビデオコーデックをサポート - CNET Japan
http://japan.cnet.com/sp/allaboutms/35006006/

InfoQ: Google+ 技術詳細
http://www.infoq.com/jp/news/2011/07/Google-Plus

juberjabber: Announcing Google+ Hangouts
http://juberti.blogspot.com/2011/06/announcing-google-hangouts.html

The technology behind Google+ Hangouts — Online Video News
http://gigaom.com/video/google-hangouts-technology/

Jean-Marc Valin's random rants on DSP, Speex, open-source - IETF update, Mozilla
http://jmspeex.livejournal.com/7352.html

MozillaがWebRTCグループ参加を正式表明~Firefoxへの統合も視野に -INTERNET Watch
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20110808_466180.html

Mozilla Labs » Rainbow » Blog Archive » What’s next: Rainbow and WebRTC
http://mozillalabs.com/rainbow/2011/08/04/whats-next-rainbow-and-webrtc/

Gmailから固定・携帯電話への音声通話機能、日本でも利用可能に -INTERNET Watch
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20110804_465347.html

Calling from Gmail now in 38 languages, with lower rates to over 150 destinations - Official Gmail Blog
http://gmailblog.blogspot.com/2011/08/calling-from-gmail-now-in-38-languages.html

#内部リンク
BLOG.MINAWA.NET: CELT + SILK = Opus
http://blog.minawa.net/2011/01/celt-silk-opus_7025.html

BLOG.MINAWA.NET: Opus Codecのウェブサイトが出来てた
http://blog.minawa.net/2011/02/opus-codec_1329.html

2011年8月14日日曜日

Doom3についての私的メモ

QuakeCon 2011で発表されたDoom3のオープンソース化ですが、今日までに自分で集めた情報を一度整理してみたいと思います。といっても、ずっと張り付いていた訳じゃないので詳しい人からしたら大した情報じゃないかもしれませんが。まずリリース日ですが、一応RAGE発売後という事は確実みたいです。なおかつ今年中という事なので10月から12月の間という事になりそうです。

ちなみに同じiDTech4エンジンを使用しているPrey2というゲームが2012年発売なので、もしかしたら来年になるかもと思っていたのですがカーマック氏のコメントによると親会社のZeniMaxがPrey2発売前のリリース許可してくれたらしいので問題は無さそうです。あくまでも予定ですが。

次にDoom3がオープンソース化したら具体的にどういった事が起こるのか? ですが、これは基本的に前世代のiDTech3の事例を見てみれば判りますね。まずはクロスプラットフォーム化ですがiDTechは基本的にクロスプラットフォーム済みなので余り変化は無さそう。

初代DoomエンジンなんかはPCどころか旧iPodなんかにも移植されてますので、時間が経てばとんでもない所にまで移植されるかもしれませんが流石にiDTech4レベルのエンジンになると、ハードウェアスペックがかなり要求されますので、良くてスマートフォンレベルまででしょうかね。技術デモによくQuake3が使われてますが数年後には携帯機の技術デモにDoom3が使われるようになるかもしれません(笑)。

次に考えられるのはコミュニテイによるエンジン自体の独自改良ですかね。これについては既にTr3B氏(Xrealの開発者)が某フォーラムで構想を語っています。以下にいくつか抜粋。
1.Rewrite the renderer to D3D9 or D3D10. There are not enough good reasons for D3D11.
2.Change the lighting system to use a deferred shading path.
3.Add Diffuse Global Illumination. It was added to CryEngine 3 and its implementation was released by Nvidia as a D3D11 demo including source.
4.Add Sikkpin's features using a high level language.
5.Add native true 64-bit HDR renderering context. That one is trivial.
6.Replace stencil shadows using shadow mapping.
またエンジンそのものの改良とは別に以下のようなツール開発もコミュニテイの手で行われるのが望ましいと考えているようです。以下抜粋。
1.Tool similar to Unreal Kismet. I love Unreal level scripting. Writing an editor that generates DoomScript shouldn't be too difficult for any skilled Winforms programmer.
2.Tool similar to Unreal Matinee. It is really impressive with the UDK how easy it is to create camera animations or how to animate any object with this animation editor.
3.Level editor window like the UDK Content Browser.
ぶっちゃけ、UDKですね(笑)。エンジンが優秀なのは今のゲーム業界では大前提であって、それに加えてこういった有用なツール群も揃えてやっと商用ゲームエンジンと肩を並べることが出来ると。流石にUDKと同レベルに迄ってのは無理でしょうがこういった目標があるだけでも大いに参考になるでしょうしね。何年掛かるか、そもそも開発されるかも未知数ではありますが。

ちなみにエンジンの改良点で書いた4の「Sikkpin's features」ですが、これは「Sikkmod」というグラフィック強化系の超高性能MODのようです。いろいろと書くよりも動画見てもらった方が早いと思うので下の方に貼り付けておきます。

私自身Doom3はニコニコ動画かYouTubeでしか見たことないんですが明らかにグラフィックのレベルが上がっていると思います。Doom3の発売が2004年8月ですから今から約7年前ですか。とてもそこまで古いエンジンとは思えないグラフィックだと思います。最新のUnreal EngineやCryENGINEと比べたら見劣りする部分もありますけど。最後にiDTech4を使用した新たなゲーム開発についてですが、これについては技術的な事以外にも問題点があるように思いますので、また後日あらためて駄文を書きたいと思います。では。

#YouTube
内容的にグロテスクな部分がありますので苦手な方は注意して下さい。高解像度版もありますので出来れば720p以上推奨
Doom 3 Enpro Plant 1920x1080 With Sikkmod Ultra High - YouTube
http://youtu.be/ODBIb6ciDfA



冒頭部にノーマルエンジンとの比較あり。といっても、Quake4ですけど
QUAKE 4 NEXT-GEN SIKKMOD + GTX - YouTube

http://youtu.be/u-ESvznUxBs



Modded Doom 3: Mars City - YouTube
http://youtu.be/y4K0eg0dhHE



Modded Doom 3: Alpha Labs Sector 3 - YouTube
http://youtu.be/OS9_IUp83zg



Doom 3 Modern Graphics (2011) - YouTube
http://youtu.be/dhOHQORVSdc



#外部リンク
Doom3world • View topic - ID Tech 4 GPL Wish List
http://www.doom3world.org/phpbb2/viewtopic.php?f=56&t=23491&start=0&st=0&sk=t&sd=a

Doom3world • View topic - Sikkmod v1.1
http://www.doom3world.org/phpbb2/viewtopic.php?f=39&t=24172&start=0&st=0&sk=t&sd=a

Sikkmod for Doom III - Mod DB
http://www.moddb.com/mods/sikkmod

Doom 3 HR Textures. Project site.
http://doom3-hr.com/Main_Eng.html

2011年8月7日日曜日

Doom 3 オープンソース化決定!

先日書いたQuakeCon 2011ですが、初日からいきなり朗報が飛び込んできました。予想したとおりDoom 3のソースコードをオープンソースとして公開すると、我らがジョン・カーマック先生が公表してくれました。残念ながら「何時」なのかは明言されてませんが、一部情報によると年内だそうです。まぁあくまで噂ですけど。普通に考えるとRageが発売された後、すなわち10月以降という事なのでしょうがちょっと厄介な事にidTech4を使ったゲームがもう一本控えているんですよね。Prey2っていうゲーム。まぁ折り込み済みだろうし多分大丈夫だとは思いますけど……。

あとDoom3のソースコードという事でidTech4の目玉の一つである「メガテクスチャ」はオープンソース化には含まれていない(多分)のも残念ですね。私は技術者じゃ無いので、詳しくはわからないのですがidTech4単体だとシェーディングの関係で基本的に薄暗くなってしまい野外等の大規模マップがかなり厳しいらしいですし。メガテクスチャはその弱点を埋める事が出来るらしいので、これが無いと多少見劣りしてしまうかもしれません。あくまで伝聞ですけども(苦笑)。

あとidTech4で使われている基本技術の一つがCreative Labsの特許に引っ掛かってるという話もありますし、もしかしたらすんなりとオープンソース化出来無いかもなぁなんて余計な心配もしてしまってます。まぁ仮に特許に引っ掛かってても、どこぞの企業と違ってあからさまに裁判沙汰にまで持ち込まれるって事はないでしょうけど。

関係無いですがQuakeCon 2011を記念してSteamで「Quakecon Pack 2011」という格安パッケージが発売されているようです。内容はBethesda Softworksとid Softwareのほぼ全作品が網羅されたパッケージで総額が494.66ドルのところ大幅値引きで69.99ドルという大盤振る舞い。割引率にして何と86%! 欲しい人は絶対損は無い価格だと思います。Fallout3シリーズも入ってますし。Oblivionも入ってるらしい。7日迄らしいのでお早めに。

#外部リンク
Steam で 86% オフ:Quakecon Pack 2011
http://store.steampowered.com/sub/11027/

2011年8月4日木曜日

QuakeCon 2011で何かが起こる? といいな

もうすぐ毎年恒例のId Softwareのお祭り「QuakeCon 2011」始まります。通ぶった感じですが完全なにわか者なのでId Softwareのゲームどころか他のFPSすらまともにプレイした事ないレベルなんですけど。そのQuakeConですが今年は例年以上に注目されているようです。何故かと言えばidの久々の新作である「Rage」の完成が近い事と、もしかしたらQuakeCon中にidTech4のオープンソース化が発表されるのではないかという淡い期待をLinuxゲーマーが寄せているからです。

通例で行くとidTechは新しい世代が完成して暫くした後に前世代のidTechがオープンソースとして公開されるという手順ですので、今回ようやくidTech5を使用したRageが完成するのを機に一応現行エンジンであるidTech4もオープンソース化されるのではないかと俄に期待されているのです。idTech4のオープンソース化は数年前から言及されておりジョン・カーマック氏自らも以前発言した事すらあります。

ただ、その後Rageの完成が遅れに遅れ、更にid SoftwareがZeniMaxに買収されてしまうという予想外の展開になってしまい、ここ数年はオープンソース化が不透明になっている状況なのです。買収後にWolfensteinがオープンソースとして公開されているので、おそらく大丈夫なのではないかと個人的には思っていますけど。どちらにしろ、今週中にはわかる事なので楽しみに待ちたいと思います。

#追記
何気なくidTech4のウィキペディア記事を読んでたらライセンスのところが「GNU General Public License planned for 2011」ってなってて笑った。しかもその隣に「要出典」って注意書きされててまた笑った。先走りすぎて困る。気持ちはわかりますけどね。

#外部リンク
Official Competitions | QuakeCon 2011
http://www.quakecon.org/competitions/official/

「QuakeCon 2011」の開催が8月4日から7日に決定、”DOOM 4″の登場なるか « doope! 国内外のゲーム情報総合サイト
http://doope.jp/2011/0117485.html

id Tech 4 - Wikipedia, the free encyclopedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Id_Tech_4