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2012年3月27日火曜日

Steam Box の謎 その2

前回に続いてSteam Boxの話題、というかSteam BoxのOSについての妄想です。といっても、Valve自体がSteam Boxの存在を否定しているので単なるネタ話にしかならないのですが、自分なりにもう少し妄想してみたいと思います:-P

以前妄想した「Steam Box = Linux OS」という前提で考えると「既存のスタンダードなPCタイトルが動作する」のとプロトタイプが「IntelのCPUとNVIDIAの外付けビデオカードなのか」っていうのが、少々気になる点でして……。いや、ハードウェア構成は単にプロトタイプだからって言われればそれまでの話なんですけども。

「既存のスタンダードなPCタイトルが動作する」という情報が正しければ、普通ならOSはWindowsか、それに準ずるWindowsベースの組み込み向けOSって事なんでしょうけど。実際、ゲームセンター向けのゲームでは、そういったOSが使われている(た)場合もあるそうですし。完全に素人なので、いい加減な情報かもしれませんが。

じゃあLinuxで行くとしたらどうなるのか? 正直、かなり無理やりですが考えてみます。「スタンダードなPCタイトル」というのが、Valve謹製のゲームの事(Source Engine)の事を指すのか、それともSteam全体でのタイトルを指すのかがイマイチ判りませんが、LinuxでWindows系ゲームを動かすとなると、普通考えられる方法は1つしかありませんよね。Wineを代表とするエミュレーション、Windows APIの互換レイヤの導入って事になると思います。

以前取り上げたGoogle Chromeも似たような互換レイヤ「ANGLE」を使ってWindows上でのWebGL互換を模索していますし。まぁこちらはWindowsでLinux寄り(OpenGL)のゲーム(に限りませんけど)を動作させる為のモノですけど。ちなみに、このANGLEプロジェクトでGoogleに技術協力している企業が「TransGaming」で、この企業がベースとして使っている技術が(古い)Wineなんですね。

TransGamingはANGLE以外にもゲーム会社と組んで、Windows向けゲームをMacやLinuxに移植する業務も行っているようです。多分ですがValveも同じ手法でSteam Box向けに「スタンダードなPCタイトル」を移植するのではないかと、個人的には思っています。その証拠? に、つい最近「Dear Esther」というSource Engineを使用したゲームがMacに移植されるという話題がありました。

既にSteamはMacでも動作しており、ValveのSource Engineを使用したゲームタイトルもいくつかリリースされているので特に驚くべき点は無いのですが、Dear Estherの開発者のコメントに「Mac版のリリースが完了したら、次はLinux版の移植を行いたい」というのがあったのです! まぁあくまで開発者の意向であり、各関係者のゴーサインが取れればという条件付きですけど。

そのコメントによると、どうやらDear Estherで使用しているSource Engineは、OpenGLを使用したネイティブな移植ではなく「何かしら」の互換レイヤ? をラッピングした形での移植になるのではないか? と書かれていました。

この互換レイヤがWineなのか、あるいはTransGamingのようなサードパーティの技術なのか、はたまた、Valve独自の技術なのかは、まだ判りませんが、私としては是非ともWine、ひいてはWineベースのCrossOverを開発している「CodeWeavers」とValveが組んで開発に取り組んでくれるのがベストだと思うのですけどね。この前、CrossOverの時に思わせぶりに書いたネタはこの話題の事だったんです:-P

Wineというのは、単純にWindowsのバイナリ(.exe)をWindowsを模した仮想環境? 上で起動させる方法だけではなく、「Winelib」という名のWindows APIとの互換APIを使用して、ソースコードからビルドする事が可能らしいです。この方法だと非Windows環境でもネイティブアプリに準ずる形で使用する事が出来る? ので、もしやるなら、この方法がベストなのかも?

ちょっと調べてみると、大昔にジャストシステムがLinux向けに一太郎をリリースした際に、ネイティブ移植ではなく、Wine(Winelib?)を使用した移植を行ったそうです。この時も、かなりの開発成果をWineコミュニティに還元したそうですので、もしもValveが似たような開発を行ってくれれば、WineでのWindowsゲームの再現度が大きく改善される可能性もありますしね:-P 幸いな事にCodeWeaversというプロフェッショナル企業もありますし。まぁあくまで妄想ですけども:-(

あと、ANGLEの時に少し触れた気がしますが、元々TransGamingとCodeWeaversは共にWineをベースにした商用ソフトウェアを開発していたライバルだったのですが、TransGamingがWineのDirectX強化を宣言し、それを信じたWineコミュニティはDirectX関係の開発を一時休止したらしいです。しかし、TransGamingは独自に開発を進めていってしまい、コミュニティが思っていたような開発の成果物を還元する事は無かったらしいです。

この事から、Wineのライセンスが緩い「MITライセンス」から、成果物の還元を求める、やや強い拘束力の「LGPL」へと変更する自体に発展してしまったようです:-( なので、現在TransGamingが使用している技術は、ライセンスが変更になる以前の古いWineベースらしいです。その技術を使用しているであろうANGLEプロジェクトのライセンスが拘束力の緩い「BSDライセンス」なのも、面白い話ではありますね:-P

横道に逸れてしまいました。中途半端な内容ですが、時間も遅いので、ここで終了します。おやすみなさい:-P

#外部リンク
[Phoronix] Dear Esther: A Source Engine Game On Linux
http://www.phoronix.com/scan.php?page=news_item&px=MTA3NDA

Winelib - The Official Wine Wiki
http://wiki.winehq.org/Winelib

Wineを開けるときがついにやって来た - SourceForge.JP Magazine : オープンソースの話題満載
http://sourceforge.jp/magazine/08/06/16/0142247

CodeWeaversのCEOへのインタビュー:CrossOver Linuxの舞台裏 - SourceForge.JP Magazine : オープンソースの話題満載
http://sourceforge.jp/magazine/07/01/31/0036206

ITmedia +D PC USER:「WindowsゲームのMac版同時発売」が可能に?
http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/0608/04/news025.html

TransGaming Partners with 2K Games to Bring The Darkness™ II to Mac | TransGaming Inc.
http://transgaming.com/news/transgaming-partners-2k-games-bring-darkness-ii-mac

ニュースリリース(2004/04/26)「一太郎 for Linux」「ATOK for Linux」官公庁・企業向けライセンスを12月より販売開始
http://www.justsystems.com/jp/news/2004f/news/j04261.html

#内部リンク
BLOG.MINAWA.NET: Almost Native Graphics Layer Engine(ANGLE)
http://blog.minawa.net/2010/03/almost-native-graphics-layer.html

BLOG.MINAWA.NET: ANGLEがOpenGL ES 2.0にフル対応
http://blog.minawa.net/2011/12/angleopengl-es-20.html

BLOG.MINAWA.NET: Chrome版Bastion
http://blog.minawa.net/2011/12/chromebastion.html

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