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2013年9月23日月曜日

ぼくのかんがえたすちーむぼっくす その2

続きです。さて昨日はSteam Box構想のきっかけについて妄想しましたが、今日は具体的な内容です。Valveが独自のゲームプラットフォーム、あるいは専用ハードウェアを開発するとしたら、どうなるのか? という所まで書きました。個人的には、Windwosベースの組み込みOS「Windows Embedded」を使用したゲームプラットフォームかLinuxをベースにしたゲームプラットフォームのどちらかになるのかなぁと思っていました。

Windows Embeddedを使う利点は既存Windowsゲームの移植が簡単である事です。最近はMacやLinuxといったOSにも対応しマルチプラットフォーム化したSteamですが、元々Windows環境のユーザーが9割以上、Windows専用ゲームがラインナップがほとんどという事実は覆せません。専用ハードウェアへの移行という意味では前回紹介したセガのWindows Embedded 8ベースの次世代業務用ゲーム基板「Nu」のようなプラットフォームの方が簡単だと思います。

一方、過去の互換性は考えず将来的な自立を考えた場合はWindows以外のOSを使ったゲームプラットフォームを1から構築する方が良いかもしれません。折しもソニーのPS4もPS3との互換性を捨ててまでPCベースのハードウェアとオープンソースな汎用OS「FreeBSD」ベースのゲームプラットフォームへと大きく変化しましたし。

ゲームプラットフォームという訳ではないですがグーグルの「Android」や「ChromeOS」もベースとなる部分はLinuxを活用しています。Androidは大半がカーネル部分のみでユーザーランドは純粋なLinux環境とは言えませんが、ChromeOSの方はかなり素? のLinux環境に近いですし。更に言えばAmazonのモバイルOS「KindleOS」はAndroidをベースしているOSですしね。このようなビッグプレイヤーがLinuxを流用して商用プラットフォームを立ち上げるのも時代の流れなのかもしれません。

そう考えればLinuxOSをベースとしたPCアーキテクチャを使ったゲームプラットフォームというのは荒唐無稽な話ではないと思います。特にある意味競合してくるPS4がFreeBSDベースのPCアーキテクチャというのはかなり大きいと思います。それを言ったら、もう1つのライバルであるマイクロソフトの「Xbox One」もPS4と同じPCアーキテクチャを使用していますけど。こちらWindowsベースのOSという違いはありますが:-)

話が長くなりましたが、Valveのゲーム機が他社と同じPCアーキテクチャ(x86)なのは、ほぼ既定路線だと思います。問題はOSですが、こちらもゲイブ氏がLinuxのイベントに出席し、その場でアナウンスをした時点でLinuxベースなのも、ほぼ確定したと思います。本当にコレは大きなターニングポイントになると思います。

ここからが本題。では肝心のOSは具体的にどうなるのか? という疑問。勿論ベースのOSはLinuxですがLinuxといっても様々です。例えばAndroidもカーネル部分はLinuxですが、ウワモノは既存のディストリビューションと互換性がない全く別のOSと言っても差し支えないと思います。同じくグーグルのChromeOSはAndroidよりも既存のディストリビューションと近いですが、こちらもChromeというウェブブラウザーを大幅に拡張したOSで基本的には他ディストリビューションと互換性はないですし。

PS4もカーネル部分は「FreeBSD」ベースですがGPUドライバーはPS4専用で使用するAPIも専用となりそうです。またUI等もソニー独自のモノを使用しており、残念ながら既存のFreeBSDには還元されるようなシロモノでは無さそうです……。その分、ゲーム機として見れば既存のゲーム機と違和感無く使えそうですけどね。

そう考えるとValveがSteamBox(仮称)でLinuxを使用するとしても、グーグルやソニーのように主にカーネル部分に限定してユーザーランドは専用設計のゲーム機らしいモノに仕上げるか、あるいはユーザーランドも既存のディストリビューションと同様な汎用的OSにして、その上で1アプリケーションとしてSteamを動かすか、ChromeOSのように土台は既存ディストリビューションと同じで、直接Steamアプリのみを使えるようにするといった使い方が考えられると思います。

Valveが「ガチ」でPS4やXboxOneと張り合うような据え置きゲーム機戦争に参加する場合、取る選択肢はPS4のようなLinuxカーネルを使用しユーザーランドは専用設計のゲーム機という事になると思いますが、個人的には現時点では望み薄だと思っています。何故かというと、このやり方は強力なライバルとの直接対決という事になり、Valveの体力で、この2社とガチで戦うのはあまりに危険でしょう。ハードウェアの完成度が高いPS4と比べるとValveが用意出来るSteamBoxのスペックは貧弱なものでしょうし、コストも割高になるのは目に見えていますしね。

そんなPS4ですらプラットフォームの仕切りなおしによる互換性切り捨ての弾不足は不安材料ですし、Windwos用ゲームが大半のSteamの場合、弾不足はPS4以上でしょう。噂されるValve自らの新作「HalfLife3」や「Left4Dead3」などがリリースされたとしても、今すぐにハードウェアを買ってまでやろうというユーザーは少ないでしょうし……。

またPS4は汎用的なOpenGLのようなAPIの代わりに独自設計の「GNM」「GNMX」といったAPIを使うとされています。ライバルより強力なハードウェア(XBONEより50%強力なGPUや8GBのGDDR5メモリ)の上にDirect3DやOpenGLのような汎用的なAPIには無いハードの能力を最大限引き出すように設計された独自APIというのはスペックが固定される据え置き機では、かなり魅力的でしょうし。

勿論、ValveもPS4に倣って強力なハードかつ独自のAPIを用意する事も可能でしょうが、いくらx86アーキテクチャとはいえ、GDDR5を8GBのようなカスタマイズを施せばそれだけ汎用性が薄れてコストが跳ね上がってしまいますし、また独自APIはクロスプラットフォームが売りのSteamには断片化の要因になりかねませんしね……。PS4は一機種限定なのでAPIの断片化は問題にはなりにくいでしょうし。まぁ当分はPS3版も併売するでしょうが……。

という事で、少なくとも今回発表されるSteamBoxはPS4やXBONEに対抗するような強力なゲーム機にはならないのではと考えています。UIは既存のSteamクライアントか、あるいは「ビッグピクチャーモード」のみに限定したモノになるのではないかと……。

そうなるとOSは基本的にLinux版クライアントの対象であるUbuntuをベースにしたものが妥当だと思います。以前、私はUbuntuのLTS、現行だと「Ubuntu 12.04」になると予想しました。それも普通のLTSではなく、Ubuntuの組み込み機器向けとも言える「Ubuntu Core」を使用するのではないかと妄想しました。

自慢話で申し訳ないですが、私が書いた後にPhoronixの記事で(中の人の話では)SteamBoxのOSは「Ubuntu 12.04LTSのUbuntu Core」になるのではないかと書かれておりました。Valveの中の人にUbuntu Coreの話をしたら面白いと食いついてきたそうです:-) その後、実際にどうなったかまでは今現在に至るまでリークされていませんが……。

現行のSteam「クライアント」は、Chromiumブラウザー(ChromeのOSS版)を埋め込んで使えるようにした「Chromium Embedded Framework(CEF)」を使用したモノにIEベースのモノから切り替えられているので、基本的には最小限のUbuntu Coreを使用して、CEFを動かせるライブラリー等を追加すればSteamのクライアント「だけ」は動作させる事が可能です。それだけだと基本的に動くゲームは殆ど無いですが後はゲームに必要なライブラリーをパッケージジングしてあげれば、一応ゲームを動かす事は可能になるでしょう。

長くなったので、一旦終わります。残りはSteamの発表までに間に合うかなぁ……。確か火曜日の午前2時発表だったよなぁ……。

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